今年3月くらいに2度目のPC自作を行って、Core i7 7700Kを買ったんですけど、CPU関連情報見てると当時ネットで初めて聞く言葉出てて、それは殻割りです。
殻割りとは、インテルさんがCPUとヒートスプレッダ(上に見えてる金属板)の接着に以前はハンダ(=ソルダリング)を使ってたのに普通のグリスを使ったため温度が高くなるということで、それを解体して熱伝導率の高い液体金属に変えることで最高20℃くらい温度が下がり、7700Kで常温5.0GHz簡単にできてしまうということだったのですが、
殻割りツールが国内で入手できないため普通の人には関係ないことと思って、自分のパーツと同じだから気になったけど、実際やることはないと思ってました。
ところが半年くらい経った今、別の殻割りツールが少なくとも2つ普通に売られてて、簡単に買えちゃうみたい。
殻割り記事で使われてる水冷キットが私と同じH115iだったこともあってやってみることにしたのでした!
まずは水冷ヘッダを外してCPUを取り出して、
殻割りツールにCPUをセットしてヒートスプレッダをはずします。
これは30秒程度でできてしまう作業ですが、問題はこの後です。
グリスをグリス除去剤を使用してきれいにして、
液体金属グリスはサーマルグリズリーのConductonautを使いました。他には元祖LiquidProしかありませんが、会社名とロゴが強烈でこれを選択せざるを得ませんw
http://www.thermal-grizzly.com/en/products/26-conductonaut-en
塗り方は著名な殻割り職人さんの動画をみてぬりぬりして、そっくりな感じに仕上がったし、きれいなので満足しつつ、
そしてここで再接着になぜか車の補修材であるHOLTZブラックシーラーというものを使うのが普通らしいのですが、
オートバックス行ってみたら補修材って100種類くらい置いてるのに一つだけ売り切れてて、それがブラックシーラーでした。。。大人気らしくイエローハットにいってみてもHOLTZ製品ほとんどおいてなかったのであきらめたのですが、競合メーカーと思われるSOFT99というとこの製品がそろってて、もしかして同じものあるのではと探してみるとそれっぽいものを発見しました。
このすきまシール材の黒を買ったのですが、HOLTZブラックシーラーはなんと耐熱温度500度というすごい性能で、だから人気なんだと思うけど、こっちもいちおう耐熱って書いてありました。ただし温度は書いてません。
これでいけると思ってしまったのでこれを使います。もしかして初めてなのかなこれつかうひとって。
殻割りツールはヒートスプレッダ再固定機能もついてるのでこのシール材をもとの枠あたりに塗って再固定するんですけど、一応固定フレームパーツがついてたから安心と思ったら、自力で基板にペタッとはって、そのあとにその固定枠をセットする手順になっていて、ここを簡単にできる機能は無いみたい(T_T)
でも液体金属がのってるので、上からヒートスプレッダを落とすと飛び散る可能性あるので、しょうがないのかな。
そして再固定ねじを締めつけますが、私の買った殻割りツールはざっくりした手順しかのってないんですけど、この締め付けのとこだけ注意書きあって、それはネジ閉めて抵抗を感じたらそこからネジは90度しか絶対に回してはいけないというものでした。
抵抗といっても最初に当たった時なのか、それ以上回してもう回らなくなるポイントなのかさっぱりわからないので勘です。。
そして失敗しました_(:3」z)_
いやあああああああ!!!
失敗に気付いたのはよこから液体金属がおもいっきり漏れてたからで、量が多すぎたみたいだけど、もうショックでこれでやめようと思いました。失敗したときのために7700Kを新たに買っておいたので、以前と変わらない状態に戻して殻割りを忘れることもできたのですが、
失敗は成功の母というように、あれをこうすればよかったというポイントにいくつか気づいてしまったので、コスト払って失敗し得た経験を捨てるのはもったいないと思い、もう一度だけ挑戦することにしました。
私が感じた失敗原因は、
液体金属の量が多すぎたことはまず間違いないけど、参考にした動画はまさにこの量だったので、失敗が堂々とのってたのかとおもったんだけど、おそらく液体窒素使う場合は中が満たされててもいいってことなのかなと思いました。なので参考になるもの何もないけど、さっきの半分以下の量だろうと思ってそうしました。
ただし量が少ないとチップの隅々まではいきわたりません。これがむずかしいんだよねー。。塗っても塗られないんですけどw
空気の気泡とか金属面がはじいてるようなのとかあって塗り付けるのは困難です。ここも勘になります。。
あと写真とるためにねじ固定した後に傾けちゃったんですよね。中身は粘度がまったくない液体なので絶対水平維持もコツと思いました。
さらにシール材で接着することに関しては、ヒートスプレッダはカップ状になっててかぶせるだけと思ってたら実際は完全に平らな金属板になってます。なのでCPUとヒートスプレッダの間隔を調整するのは枠につけるシール材のみで、高さを確実に固定にするしくみがありません。簡単な絵を書いてみましたw
黒い四角のシール接着だけでこの状態を維持することが難しいかわかると思います。CPUにべったりヒートスプレッダを衝突させることも、距離をとりすぎることもありえるわけで、それは外から見てもわかりません。さらに7700Kに関してはCPUがなぜか中心になくてどこを抑えればいいのかという問題もあります(-_-;)
シール材の接着可能材質に金属は入ってません。はがして残ったもとのシール材を完全にきれいにするかどうか悩んだんだけど、やり方としてはどちらもあるようですが、シール材が金属につかないとなってる以上、もとのシール材を残して、それ同士を接着するのが正解なんじゃないかと想像しました。だけど無理やりはがすからがさがさになっててもとの状態にはならないので、それも考慮して液体金属の量を決めないといけないのかも。
といったことを問題点とし、改善したつもりで2回目の殻戻しをしてみました。
またさらに1個7700kを失敗時のために買いました( ノД`)
締め付けのネジは結局固めにしちゃったかも。ここはほんとに勘なので成功かどうかはPCにつけてみないとわかりません。
12時間ほどの乾燥でいいらしいけど平日に入っちゃったので24時間以上乾燥しました。
次にCPUを再度マザーボードにセットするわけですけど、最初にプラスチックのカバーついてるじゃないですか。マザボのCPUソケットのレバーに。あれってCPUつけるときにまたいるのかどうかわからなくて、かちっとはめてもすぐ外れるし一体なんのためなのかわからなかったけど手で押し付けつつレバーで固定しました。でも絶対いらないよねこれ・・・
今まで2回新品のマザーボードにCPUセットしてきましたが、そのたびにギギギというすごい音するからほんと怖いんだけど、今回まったくその音がしません。なので失敗したと思ったけど、ゆるんだりしてないから成功なのかな。
水冷ヘッダとの間に使うグリスは普通のものでよかったんだけど、なにが普通かもわからないのでまたサーマルグリズリーのKryonaut を使いました。
粘性があまりないというか固くて伸ばすの苦労したんですけど、よく考えたらいつも水冷ヘッダに最初からついてるグリスしか使ったことなかったので、単体製品を使うのって初めてでしたw塗りむらが出ないようにすればいいのかなと思ってひろげました。
電源のメインスイッチをONにして、いつもなら起動する前に体を清めてとかいろいろ考えるところですが!
間を開けずにPCの電源を入れました。なぜなら絶対成功している自信がなぜかあったからです。
普通に起動しましたやったー!!!
Windowsも普通に起動してなにもなかったかのようです。あーよかったー。。。
温度は上がらないと下がってるかどうかわからないのでオーバークロックしつつその辺も見てみるしかないかなと思って、次回は5.2GHzまでのOC設定と、ブレソをやってみての感想に続きます。
※ご注意
当ブログ内容は殻割りを推奨するものではありません。